夏休みになると、SNSにはさまざまな受験情報が流れてきます。
- 「夏は1日10時間勉強」
- 「夏期講習で一気に仕上げる」
- 「総合型選抜の準備を始めよう」
- 「学習時間を記録しよう」
どれも間違っているわけではありません。
しかし、それが「今の自分に本当に必要なことなのか」は、まったく別の問題です。
令和の医学部受験で大切なのは、
「何時間勉強したか」だけではなく、
「今、自分は何をするべきなのか」を考えることです。
学習するための「道具」は、すでに十分にあります
今は、学ぼうと思えばいくらでも学べる時代です。
参考書に掲載されたQRコードを読み取れば、その問題の解説動画を見ることができます。
YouTubeにも授業動画があります。学習アプリもあります。
AIに分からない問題を質問することもできます。
以前とは比較にならないほど、学習するための環境は整いました。
では、同じような教材を使い、同じ10時間を勉強しているのに、
なぜ受験生によって大きな差がつくのでしょうか。
大切なのは「何時間やったか」だけではありません
学習時間を記録すること自体が悪いわけではありません。
10時間勉強できたことが自信につながる生徒もいるでしょう。
しかし、10時間という数字そのものが医学部合格に近づけてくれるわけではありません。
- その時間で何を理解したのか
- 何ができるようになったのか
- 自分の弱点をどこまで克服できたのか
こちらの方が重要です。
今やるべき勉強は、一人ひとり違います
医学部を目指しているからといって、全員が同じ夏休みを過ごす必要はありません。
- 数学Ⅲがまだ十分に完成していない受験生
- 物理・化学に未習範囲が残っている受験生
- 基礎が完成し、医学部の過去問演習に入るべき受験生
- 共通テスト対策を始める必要がある受験生
同じ高校3年生、同じ医学部志望でも、やるべきことはまったく違います。
だからこそ、
「みんながやっているから自分もやる」
のではなく、
「今の自分に何が必要なのか」
を考えなければなりません。
「総合型選抜が増えている」から受験する、でもありません
近年、総合型選抜や学校推薦型選抜についての情報を目にする機会が非常に増えました。
「年内入試が増えている」
「総合型選抜を受けないと損」
「一般選抜だけでは不利」
そのような情報をSNSで目にすることもあります。
確かに、総合型選抜や学校推薦型選抜は重要な選択肢です。
医学部でも、大学によってさまざまな入試方式があります。
しかし、「総合型選抜が注目されている」という理由だけで、全員が総合型選抜を受験する必要はありません。
「受験できる」と「受験した方がよい」は違います
評定、出願条件、これまでの活動、得意科目、志望大学、一般選抜との相性。
それらを考えたうえで判断する必要があります。
一般選抜に集中した方がよい受験生もいます。
総合型選抜・学校推薦型選抜を積極的に検討した方がよい受験生もいます。
一般選抜を軸にしながら、条件の合う推薦型選抜にも挑戦するという選択もあります。
重要なのは、
「総合型か、一般か」ではありません。
自分にとって、どの受験方法が最も適しているのか。
そこを考えることが重要です。
医学部受験の夏は、勉強だけをしていればよいとは限りません
医学部入試では、秋から総合型選抜や学校推薦型選抜の出願・選考が本格化します。
受験を検討するのであれば、夏休みには次のような準備も必要になります。
- 志望大学を調べる
- 出願条件を確認する
- 評定や資格を確認する
- 志望理由を考える
- 必要に応じて面接や小論文の準備を始める
総合型選抜の準備だけになってはいけない
医学部受験では、学力が重要であることに変わりはありません。
総合型選抜の準備に時間を使いすぎて、
数学・英語・物理・化学の学習が止まってしまえば、
本末転倒になる場合があります。
総合型選抜で結果が出なかった場合、その後には一般選抜があります。
一般選抜に必要な学力を伸ばしながら、必要な受験準備を並行して進める。
そのバランスが非常に重要になります。
情報が多い時代だからこそ、「選ぶ力」が必要です
令和の受験生には、情報が足りないのではありません。
むしろ逆です。
- 教材もある
- 動画もある
- AIもある
- SNSを開けば受験情報も流れてくる
- 夏期講習の案内もたくさんある
だからこそ難しいのです。
「その中から、自分に必要なものを選ぶこと」が。
情報が多ければ多いほど、
「みんながやっているから」
「SNSで話題だから」
「○時間勉強した人がいるから」
という理由で行動しやすくなります。
しかし、受験生一人ひとり、現在地も志望校も違います。
理数塾が夏休みに大切にしていること
理数塾では、単純に
「夏だから授業を増やしましょう」
とは考えていません。
まず見るのは、
その生徒が今どこにいて、医学部合格までに何が足りないのか。
ということです。
数学を優先する生徒もいます。
物理・化学を一気に仕上げる生徒もいます。
過去問演習に入る生徒もいます。
総合型選抜の出願について考える生徒もいます。
同じ医学部受験生でも、必要な学習は違います。
だからこそ、理数塾では一人ひとりの状況に合わせた完全個別指導を大切にしています。
まとめ|「今、何をするべきか」を考える夏に
自習室に10時間いた。
学習アプリに10時間と記録された。
解説動画を5本見た。
問題集を50ページ進めた。
それだけでは、その一日が医学部合格にどれだけ近づいたのかは分かりません。
「今日、何をできるようになったのか。」「今の自分は、何をするべきなのか。」
その答えは、受験生全員で同じではありません。
令和の医学部受験では、学ぶための道具は十分にあります。
だからこそこれからは、
「どれだけ勉強するか」だけではなく、「何を学ぶか」を選ぶ力
が、ますます重要になるのではないでしょうか。
次回予告
令和の医学部受験のやり方【第3回】
次回も、令和の医学部受験で受験生・保護者の皆様に知っていただきたいテーマを、
医学部受験専門塾の視点から詳しく解説します。
